あやぶろ/OLD

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20136/11

● HDTV覚書「表現とは<何を見せないか>ということだ。4K/8Kから新『捻じ曲げ族』が生れるだろうか?」(前川英樹)

「捻じ曲げ効果」で遊びつつ、戦略的には「たった一人の叛乱」みたいなことをやっていた。会社に方針は?と聞いてもそんなものはないのだから、自分のやることが方針を作ることになる、そう思っていた。「いい時代だった」と書き、そしてまた「多少の自負」と言ったけれど、しかしこちらの力量不足は明らかだった、個人的にもそしてテレビそのものも。だから、自分の関わったテレビ50年を思うと、そこにはやはり苦いものがある。そして、HDはただのテレビになってしまった。
まことに、テレビとは<「日常>以上でも以下でもないのである。結局、「日常の中に可能性をどう見出すか」なのだ、このメディアのやるべきことは。<3.11>の非日常性も、日常の連続と不連続との関係性の問題なのだ。それがこのメディアの基本なのだと思う。
“捻じ曲げ族”御苦労さま。
とはいえ、“捻じ曲げ族”は常に存在しなければならない。それがテレビというメディアが表現に関わるための絶対条件なのだ。
だから、もう一言追加するならば、[捻じ曲げ族vs日常=テレビジョン]なのだ。

前川5

「陰翳礼讃」のHD絵葉書

前川4

「陰翳礼讃」セット図面

 

 

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  1. 2013年 7月 17日
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