● HDTV覚書「表現とは<何を見せないか>ということだ。4K/8Kから新『捻じ曲げ族』が生れるだろうか?」(前川英樹)
この画像は「芸術家の食卓」のパンフレットからスキャンしたので画質は良くないが、
この構図・色彩・照明効果をHDで見た時はドキドキするほど刺戟的だった。
いま、4Kあるいは8Kが話題になっているが、そしてその時代は来るのだろうが、それらはテレビ表現にどのような変革をもたらすだろうか。4Kそして8Kから新たな「捻じ曲げ族」が生れるだろうか?
「再現力を表現力に」、それがテーマであるべきだ。
[何故、そしてどのようにぼくたちはHDを始めたのか]
ところで、何故ぼくたちはHDを始めたのか?
HDTV(当初は高品位テレビと呼ばれていた-品位とは技術用語)のことを教えてくれたのは、亡くなった村木良彦さんだった。テレビマンユニオン創設者のひとりだった村木さんとは、TBS闘争後しばらくの間はとても密度の濃い交流があったのだが、ぼくがユニオンに参加しなかったこともありその後ぷっつりと会う機会が途絶えていた。10年余の後、1984年のある日バッタリ出会ってから会話が復活し、村木さんの主たる仕事場だったトゥデイ・アンドトゥモロウのオフィスで酒を飲みながら話すことも多くなった。「あれは凄い技術だ。テレビが変わるだろう。」とHDTVのことを村木さんは語っていた。
現場からメディア企画に異動して何をテーマにするか決まっていなかったぼくは、では「それをやって見よう」と思い、とはいえ「それ=HDTV=高品位テレビ」がなんであるか全く知らなかったので、まことに大胆だったと思うのだが、NHK技術研究所の新映像方式研究部の杉本さんを訪ねたのだった。NHK技研にはDr.がゴロゴロいるのだが、東京オリンピック以後次世代テレビ開発として高品位テレビを選択したNHKの、その分野のパイオニアが杉本さんだった(もう一つの選択肢は立体テレビ=3Dだったという。3Dは今でも実用に至っていない。)。
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