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20135/21

● せんぱい日記…「憲法」のことなどを色々考えた。国家をどれほど客体として考えられるか、それが問題だ。(前川英樹)

 

今朝の朝日新聞夕刊に「憲法 超・口語訳」という三段組みの記事が載っている。愛知大法学部4年の塚田薫君が、日本国憲法の超口語訳をネットに書き込んでいるという。例えば、「この国の主権は国民のものだよ。というわけで一番偉いのは俺達ってこと」、など。彼はこうもいう、「憲法の自由な姿勢ってロックンロールだと思う。忌野清志郎も言ってたかな」。

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ゼミの指導教授は超口語訳憲法について「緩いし甘い・・・憲法解釈を巡る論争ももっと踏まえてほしい。ただ・・・これを読んだ人がいま一度憲法に関心を持つきっかけになるのではないか」とコメントしているが、、なんとなく困惑してる感じがする。
今の若者の感性が論理に反映されてイイ線行ってる、とぼくは思ったけどね。
記事の最後を、担当の石橋記者は「(改憲は)―――よおく考えて決めようぜ。」と結んでいる。

 

5/3(金)~5(日)
太平洋クラブ軽井沢リゾートでゴルフ。
リゾート地で、カートがフェアウェーに乗り入れられるので気持ちが良い。
二人とも40代後半で、ともかく飛ばす。ドライバーで280ヤード位は飛ぶ。セルフなので前方注意は欠かせない。最終日は「バックティーでやれば」といったら、面白がっていた。こっちは、220ヤード位がせいぜいだ。それも標高が高いコースなのでやっとの距離だ。
太平洋クラブは経営再建中だがコースメンテナンスやサービスなど、何とかレベルを維持している。スタッフは不安だろうが・・・。
5日の帰りはやはり渋滞したが、最悪というところまではいかなかった。

 

5/6(月),7(火)
休養。流石に、疲れが残るようになった・・・歳だよね。
それと、食べ過ぎ。運動して、空腹で、つい食べてしまう。体重が増えて帰って来た。

 

5/8(水)
朝日新聞朝刊の「オピニオン」欄に内田樹さんが「壊れゆく日本という国」を寄稿している。「日本は国民国家として解体過程に入った」というのが趣旨。この論点を憲法との関係で内田さんが書いたのが「調査情報」の「改憲草案の『新しさ』を読み解く 国民国家解体のシナリオ」で、内田さんの関心がいまそこにあることが分かる。多少身内誉めで言えば、「調査情報」の文章方が説得的だと思った。内田さんによれば「国民国家解体」というのは世界史的に進行しているのだが、その世界史的現象は夫々の国家が国民国家として背負っているものが一様でないことによる軋轢や緊張を生じさせているように思われる。内田さんが、この論点をどうフォローしていくのか、楽しみと言えば楽しみだし、この国が、あるいは世界がどういう状況に踏み込むかが不安だといえば間違いなく不安だ。先程の、「9条よりも24条」との関係で言うならば、「国民国家の解体過程」という時に、国家と個の関係はどうなるのか。解体された後の個の原点はどこにあるのかということこそが問題なのだ。
内田論考を読みながらもう一つ思ったのは、そこには国民国家の条件の一つである国語の問題があるのであって、そうだとすると水村美苗の「日本語が亡びるとき」には何が書いてあったっけ?と思い、それから赤坂真理の「東京プリズン」を思い出すという連鎖になってしまった。彼女たちは、長いあるいは若い時の在米体験を思考の原点にしてこの国を客体として見る力を身につけているようだ。その上で日本語を言語として文学を仕事としている(たまたまだが、水村美苗の「続・明暗」を遅まきながら読んでいるところだ)。そこから、「時代を最低の鞍部で超えてはならない」(正確には違う表現だったかもしれない)という吉本隆明の言葉にまで思いは至ってしまった。いま、メディアは時代と最低の鞍部で付き合おうとしているように見える。

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国民国家という概念は、国家を客体として認識するためには結構高いハードルなのだと思う。

 

昼、赤坂・鳥善で久々にキジ丼。
数日前に店の前を通ったら看板が「村島」?となっていて、店の構えは同じだったので居抜きで変わってしまったのかと思った。確かめたら、昼は以前と同じキジ丼、親子丼、南蛮焼きなどの鶏料理で夜は息子が小料理の商いをしているという。昼が終わると看板を掛け替えるという。
キジ丼は「上」と言うと鶏が多くなり、「下」というとご飯が増える。もちろん「上下」という客もいる。
午後は「放送人の会」事務局。総会準備。総会は初めての形なので準備段取りがいつもと違うので事務局スタッフは大変。また、恒例なのだが、総会後に「放送人グランプリ」の贈賞式があるので、その準備もあってみんなバタバタ。

 

(次のページへ続く)

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