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20122/22

「せんぱい日記」2012年2月-① “山田風太郎のこと、など”  前川英樹

2/2(木)
午後、TBSメディア総研でオフィスNの西正氏と懇談。西氏がさくら総研の頃にあって以来だから20年ぶりだろう。
夜、「あやブロ」ゲリラ新年会。急な設定だったので、河尻、氏家、関根、前川の4人。西麻布「地鶏仲道」。亡くなられた石岡瑛子さんのこと、河尻さんの山形授業のこと(宿泊施設はあるが、コンビニまで30分、など)、「あやブロ」もメディア論ばかりでは少々疲れるので、一時中断していた「せんぱい日記」を再開しよう、などなど。最後に何故か山田風太郎は面白い、という話題になり、次回は風太郎で一献ということで散会。
2/3(金)
「放送人ブログ」の「前川日記」をベースに「せんぱい日記」を作成。

[政治をエンタテイメントにするのは、ハリウッドの特技だろうか?-“せんぱい日記”復活-①]http://ayablog.com/old/?p=18305

[清明上河図・國芳・チャプスイ&スキー -“せんぱい日記”復活-②] http://ayablog.com/old/?p=18307

 

2/4(土)
一昨日の会話の山田風太郎のことを思い出したので、フォローするつもりで「山田風太郎記念館」のHPを開いてビックリ。
掲示板のページに「TBSの『娘たちの復讐』というサスペンスが山田風太郎原作となっていますが、原作のタイトルは何でしょうか」などなどの書き込みと、「調べたところ・・・ということしか分かりません」という回答が並んでいる。それって、ぼくがプロデューサー&ディレクターの番組だ。
というわけで、以下の書き込みをした。

この掲示板のページを初めて開いたところ、「娘たちの復讐-日本国憲法殺人事件-」についての記事を拝見しました。私は、この番組のプロデューサーであり、ディレクターでした。
脚本家の佐々木守さんと企画検討のうえ、「夜よりほかに聴く者もなし」(「山田風太郎傑作選」第二巻 現代教養文庫)の第四話「必要悪」と第九話「敵討ち」の二つの話を再構成して一つのドラマにしたものです。主演は田中好子(スーちゃん・昨年逝去)と三浦洋一(故人)。佐々木守さんもすでに亡くなられています。山田風太郎さんに原作の許諾を頂き、放送前に脚本をお送りしたところ「全く無関係のふたつの物語が組合わさり、しかも骨格の大きな話に変身しているのに驚いております」との葉書を頂戴しました。葉書は今も手元にあります。「小生キャンディーズのスーちゃんが三人娘の中では一番のファン」とも書いてあります。佐々木さんも私も、タイトルは「日本国憲法殺人事件」としたかったのですが、番組宣伝効果が疑問ということで、サブタイトルになってしまいました。殺人の罪で逮捕された若い男女(田中・三浦)が獄中で結婚するとき、父親(岩井半四郎)が二人を前に、日本国憲法第二十四条「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」と読み上げることで、戦後民主主義を象徴するという意図が込められています。(略)台本は、昨年まで手元にありましたが、脚本アーカイブ構想が進められていたため、その準備組織に寄贈したところです。30年前のことであり、記憶も不確かですが、概ね以上の通りです。

風邪か? 熱もなく、喉も鼻もなんともないのに腹具合が落ち着かない。

 

2/5(日)
風邪の症状続く。
山田風太郎のことで、昨日の書き込みをベースにして「あやブロ」に原稿。

[“日本国憲法殺人事件”-河尻さんとの雑談から、山田風太郎記念館にアプローチすることになった-]http://ayablog.com/old/?p=18333

 

2/7(火)
戸隠行き。雨の中、早朝のバスに乗った途端にケータイを忘れたのに気がついた。途中で降りてもどうにかなるものではない。駅について、すぐにタクシー乗り場に行き、「今から忘れ物を取りに戻って、**分の電車に間に合うだろうか」「うーん、やってみましょう!」。まだ暗い雨の中を、裏の道細道を相当難しい運転で往復。一本後の電車に間に合った。大宮で予定していた新幹線に乗車。そんなことをしてスキー場に行ったのに、戸隠も雨。スキー場の雨ほど不愉快でどうにもならないものはない。

 

2/8(水)
夜中から、風邪による下痢だろう、体調不良
昼過ぎに帰ることにする。

 

2/9(木)
午前中、TBS診療所。
帰りに地下鉄赤坂駅構内のATMに寄る。用事が済んで振り返ると結構並んでいる。急いで場所を空けて千代田線に乗って気がついた。さっき「あけぼの」で買った大福をATMの棚に置いてきてしまった。六本木で降りて戻ってみたが、既にナシ。1,260円の損失。

「あやとりブログ」で縁が出来た「山田風太郎の会」に入会申し込み。http://futarou.ez-site.jp/index.html

 

2/10(金)
NHK-BSで映画「おおつごもり」(溝口健二)を観る。
こんな映画、もう出来ないんだろうなぁ・・・。
淡島千景がなんとも良かった。

 

2/13(月)
あやブロ「21世紀的テレビ論のために-テレビは死んだか?・・・を巡る議論を乱暴、かつ独断的に総括する-」アップ。http://ayablog.com/old/?p=18424

BS映画は「姉妹」(家城巳代治)。おお平和と民主主義!

 

2.14(火)
中沢新一氏などが「グリーンアクティブ」を結成。
「維新型」にウンザリし、警戒心も高まるなかで、こういうのがあってもいい。個別具体的に“どうかな?”というところがないでもないが、ともかく注目!

[グリーンアクティブの活動方針] 抜粋
私たちが構想していた「緑の党のようなもの」=グリーンアクティブがいよいよ活動を開始する。アクティブとは「活動家・行動を起こす人々」という意味。これまで政治に参加することなど夢にも思わなかった普通の人々が立ちあがり、日本中で独自の草の根運動を展開する。「党」というよりはゆるやかに繋がった大きなネットワークである。(以下、略)

アントニオ・ネグリのマルチチュードにつながる発想だろうか?

境治さんが「あやブロ」に投稿。「テレビのイノベーションの鍵はソーシャルテレビにある。」を投稿。
昨日のぼくの総括が早過ぎた・・・と反省。

 

2/15(水)
元気堂でマッサージ。定期的に体のメンテ。
昼、グラナータ。
オフィスNの西氏が「あやブロ」にBMLについて投稿。
数年前に、何故放送界はBMLを選択したかという質問をTBSの信頼しているエンジニア二人に質問したことがある。そのメモがファイルにあったので氏家君に、放送側からのコメントがあった方が良いとメール。

 

前川英樹(マエカワ ヒデキ)プロフィール

1964年TBS入社 。TBS人生の前半はドラマなど番組制作。42歳のある日突然メ ディア企画開発部門に異動。ハイビジョン・BS・地デジとい うポストアナログ地上波の「王道」(当時はいばらの道?)を歩く。誰もやってないことが色々出来て面白かった。その後、TBSメディア総研社長。2010 年6月”仕事”終了。でも、ソーシャル・ネットワーク時代のテレビ論への関心は持続している・・・つもり。で、「あやブロ」をとりあえずその<場>にして いる。
「あやブロ」での通称?は“せんぱい”。プロフィール写真は40歳頃(30年程前だ)、ドラマのロケ現場。一番の趣味はスキー。ホームゲレンデは戸隠。

 

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