● せんぱい日記【『てんで凌ぎ』、「TBS調査情報」受賞、現代史の力学と放送局、など】(前川英樹)
また、日本の敗戦で満州国が崩壊した時、満映(満州映画製作所)の機材を国民党軍、八路軍(共産党軍)、ソ連軍が奪いあったという記録が残っている。言うまでもなく、その頃映画はマスメディアだった。そして、太平洋戦争敗戦時に、軍の一部が玉音放送と言われた天皇の終戦の詔勅の録音盤を奪取しようとしたことも、それだろう。
現代史において政治的力学が激しく衝突するときに、放送局の攻防は焦点だった。放送局を制圧しあるいは奪取することは、政治の現場力学の象徴でもあった。放送が登場する以前、それは印刷所だった。
しかし、「アラブの春」に見られるように、放送局は権力が支配することはあっても、それを奪おうとすることは反政府勢力にとって戦略的意味が薄れてきているのだろう。インターネットによる民衆の情報共有が圧倒的に進んでいるからだ。
いま、マスメディアの立ち位置はどこか、メディア自身がその原点を見失っているのではないだろうか。歴史の亀裂の場に立ち会っていないメディアなんて・・・。これも、内田樹が「TBS・調査情報-憲法特集-」に書いた<国民国家の解体過程>現象の一つなのだろうか?
TBS診療所。
午後、ユニオンで今野さんと「日韓中」東京大会の体制についてなど打合せ。
その後、吉祥寺でマッサージ。夕食はイタリアン。
内田樹・石川康宏「若者よ マルクスを読もう」(かもがわ出版)
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高校生を対象に書いたというが、今の高校生はこんなにレベルが高いのだろうか・・・。が、レベルを下げた方が良いとは思わない。関心さえ持てば、レベルの高さは問題ないだろう。そこを跳び越えるのが若い知性の特権だ。それこそ「ここで跳べ」とは、マルクスの言った言葉だったと思う。
それよりも、「高齢者こそマルクスを読もう」ではないだろうか。
ぼくのように、学生時代に悪戦苦闘して読んだ者は、あらためて「ああ、そういうことだったんだ」と思い、あの知的格闘を思い出すだろう。良いことだ。
そして、「あんなもの読むか!」と思った人たちは、今読むことで「あんなもの」の意味を考えたら良い。時間の過ごし方として悪くない。
そのためのガイドブックとして、この本は良くできている。
コメント
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