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20132/4

●【せんぱい日記】村上春樹を読んでみる。70歳トリオでスキー。新石器革命とIT革命。そして、FBのタイムラインが消えた!(前川英樹)

1/16(水)
小学校時代の友人の葬儀。
ぼくは学区外通学だったので、友人は多くなかったが、彼はぼくの家にも時々遊びに来てくれた。
この10年くらい、小学校のクラス会が年に一度開かれるようになって再会。順調な社会人人生だったようだ。ゴルフ好きで、今の楽しみは専らそれだったようだ。
昨年秋から体調不良になり、急速に悪化したという。また一人、逝ってしまった。
雪解けの斎場を後にして無量。
午後、「放送人の会」事務局。法人化のための臨時総会準備

村上春樹「東京奇譚」。
村上春樹はほとんど読んでいない。今年はノーベル賞受賞の声が高かった。いま、日本で世界的評価を受けている数少ない人の一人だから、ま、ちょっとは読んでみようかと、「ⅠQ84」など文庫本をまとめ買いしていたのだけど、受賞は莫言だったので、またそのまま放っておくことになった。昨日、本屋で短編集が目にとまり、いきなり長編よりこっちの方がいいかもしれないと思って買ってみた。面白かった。かつてぼくが読んだ誰かの作品と、世界も文体も共通するものがあると思ったが、それが誰だか思い出せない。
何故、村上春樹を読んでなかったかというと、何か特別な理由があるわけではない。
現代文学から遠くなってしまったのは、例えば庄司薫の「赤ずきんちゃん気をつけて」あたりから、なんとなく自分とは縁が遠くなり始めた様な気がしていて、「なんとなくクリスタル」や「限りなく透明に近いブルー」、などで「あっ、これ違う」と思ってしまったようだ。この辺りの作品の年代は混乱しているかもしれない。が、正確を期して調べるほどのことはない。要するに、時代が変わって自分との関わりがなくなったということだった。
が、「東京奇譚集」は面白かった。なんだ、良いじゃないの。このシュールで透明な感じは悪くない。
では、まとめ買いした文庫本に手をつけることにしよう。

1/17(木)
「せんぱい日記」アップ。
なんとなく、父のことに短く触れた。
短命で、劇的転変だった父の、つまりぼくの人生の始まり部分について、書き残しておこうという気に少しなっている。1930年代NY郊外でゴルフしている様子が、Kodakの8mmカラ―フィルムに映っている人生なんて・・・。典型的モボモガの夫婦だったようだ。ぼくは全く知らないけどね。

1/18(金)
放送人の会事務局。
明日の総会確認。
広報委員の松尾さん、伊藤さん、鈴木さんが来ていて「会報」の発送作業。
あの酒好きの松尾さんが、危険信号があり、節酒中。
「ネットモバイル時代の放送」(民放研)の書評(松尾さん・毎日)と紹介記事(鈴木さん・「会報」)。

毎日・松尾記事z
(松尾さん記事 毎日新聞1/17夕刊)

放送人の会会報・新刊紹介z
(鈴木さん記事 放送人の会会報 NO59. 2013.1.18.)

FBコメント。
あや取りブログ」でもチョッと触れた「ネット・モバイル時代の放送-その可能性と将来像-」(民放連研究所編・学文社)について、こんな紹介記事と書評を頂いた。
自分が関わった仕事をこういう風に見ていただけて嬉しい。
どちらも、電車内でケータイ、スマホ、タブレットに圧倒されて、社外の風景を見たり活字に眼を落とす人が切なく見えるところから書き出しているところがどことなくおかしいが、やはり読むべきところは読み込んで下さってありがたい。流石だ・・・と、評される側が言うのは僭越というものか。
松尾羊一さん(毎日新聞1.17・夕刊)、鈴木典之さん(「放送人の会」会報No59.1/18)、ありがとうございました。

1/19(土)
「放送人の会」臨時総会。最大の懸念事項だった出席者と委任状が規定に達し成立。
一般社団法人化について承認。ホッ。
これから、事務作業。向いてもいないし好きでもない。
終了後、「寅福」で懇親。今野さん、隈部さん、鈴木典之さん、鈴木嘉一さん、伊藤さん、岡山から曽根さん、北海道から林さん、など。

1/21(月)
戸隠。
村上ホープさん、掛川さん。
一時は20人近くいた村上グループも、今は3人。
でも、今シーズン初めて一人じゃない夕食。

1/22(火)
珍しく湿雪。
明け方まで雪だったので圧雪していない。難しいバーンだ。
ゲレンデまでバスで送ってくれるのだが、この一帯の小学校でインフルエンザが流行して学校閉鎖。宿の主も用心してあまり客の前に出てこない。今日は先代が運転。(この天気とゲレンデの状態だから)「無理しないでください」声をかけてくれた。もともと山岳救助のメンバーでヒマラヤトレッキングなどの経験のある人で、気配りと適切なアドバイスは流石。

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77,71,78歳で遊ぶ

1/23(水)
昨日よりは、コンディションは良い。
ホープさんは10日程前にぎっくり腰で、起き上がりの際に大分痛むという。持ち合わせの痛み止めの薬を頓服として提供。念のため、薬剤師の長女に確認したら、日頃飲んでいる薬や既往症など確認してね、と言われた。これももっともな指摘だ。

1/24(木)
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ホープさん腰痛のため休養。
快晴、絶好のコンディションなのに残念。
掛川さんと存分に滑る。掛川さんも喜寿だというのにしっかりした滑り。もともと名手で、基礎が出来ている~綺麗なスキーだ。
ピーカンで昨夜の新雪が薄っすら乗っているという、息を呑むほどの景色で「良い写真を撮ろう」と思って、リフトの上でカメラを出して撮影。写真は取れたが、うっかりカメラケースを落としてしまった。リフトからもの落とすなんて覚えがない。ケースに通してあったはずの紐が外れていた。不覚!
かつて、リフトから眼鏡のレンズやパフを落とした人たちがいた!?本当だ!!
昼前に上がって、昼食は長野駅前「金龍飯店」。ここは、随分以前から利用している中華。

帰りの新幹線で喉が引っかかる。風邪かな・・・?よもや、インフルエンザではあるまいね。予防接種してあるし・・・。

1/25(金)
大人しくしている。
1F、2Fともエアコン不調。暖房効かず。

1/26(土)
ガス屋さんが来て1Fリビングの暖房修理。部品が足りないので、2Fのぼくの部屋は後日。
NHK「日本人は何を考えてきたのか-西田幾太郎」録画再生で観る。
京都学派のことを扱っているのに「世界史的立場と日本」の話が出てこない。何故・?

1/27(日)
「あやとりブログ」に志村さんと山脇クンがCESレポートを連載。なかなか面白い。読んでいるうちに「電器」という言葉から「石器」を思い出し、新石器革命のことを書いていたのは中沢新一で、カイエ・ソバージュというシリーズは面白かった、あそこには道具と意識と宗教(=形而上学)のことが書いてあったっけ、ということを思い出して、パラパラとページをめくってみた。やっぱり面白いので、何箇所かを引用して「あやブロ」原稿を書く。
CESだけでなく4Kテレビのことが話題になり始めている。
ハイビジョンこと始めの頃を思い出している。

1/28(月)
「あやブロ」投稿。【「新石器革命に比べたら、IT革命なんて冗談のように見えてくる」ということを中沢新一さんに教わった
エアコン修理までの間だけで、もというつもりで駅前の量販店で取りあえず電気ストーブ購入。
それとは別に、風呂場のシャワーの温度が上がらないので業者を読んで修理。わが家も築16年。色々不都合も出てくる。だが、どの業者さんも「きれいに使ってますね」という。セールストークとしても悪い気はしない。

「絶望の国の幸福な若者たち」読了。
面白かった。これについては、また別途。

1/29(火)
「高度情報化社会の未来学」という研究会が、京阪奈地区にある関西学研都市で2001年までだったと思うが3年間継続し、そこに参加していた。いろんな分野から、若手中堅の学者・研究者が集まって交互にプレゼンをしたり、ゲストの専門家の問題提起などを巡って議論したのだった。2ヶ月に1回のペースで一泊二日の研究会に参加するのは、それだけで楽しかった。そこから「高度情報化社会のガバナンス」(NTT出版2003年)が刊行され、ぼくもその1章として「メディアノート2002」を書いたのだった。書くというより、コラージュのように構成したものだ。ちょっとテレビ的な仕立てにしようと思ったのだ。

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その研究会の事務局兼コーディネーターだった和住麻矢さんとは、何かの折に顔を合わせることもあったが、最近はそういう機会も滅多になくなっていた。ところが、ついこの間からフェイスブックがきっかけでまたコミュニケーションが復活した。こういうところはフェイスブックの効用だろう。
その和住さんが東京に来るというので、ではランチでも、ということになり、赤坂で久々に会うことになった。で、まあ話は色々楽しく良い時間を過ごしたのだが、赤坂「ざくろ」で二人とも「大山鳥の親子丼」チョイスした。「ざくろ」の親子丼は悪くないと、ぼくが薦めたのだけどね。で、「大山鳥は丹沢大山の大山でしょう?」と店の係に聞いたら「ちょっとお待ちください」という。「大山というのは、大山詣りというのがあって信仰の対象で・・・」などと言っているうちに係が来ていうには「確かめましたところ、これは鳥取のダイセンの鶏だそうです」という。「えっ!ここでダイセンの鶏を出すの?う~ん・・・。だってさ。」ということになってしまった。<大山(だいせん)>とかなんとか、書いたらどうなの、ここは関東なんだしさ」、とは思ったけど、考えてみれば「ざくろ」のデザート一でぼくの一番の好みは吉野紅梅といって吉野葛を使ったものだから、関西系調理が基本なのかもしれない。
和住さん、失礼。和住さんは「大山(ダイセン)鳥の親子丼」の写真をフェイスブックにアップしたので、そこに、・・・というようなことをコメントした。

午後、旧友会でi-Pad講習会。
夜、学生時代の友人高橋君と一懇。赤坂「しのぶ」。この店は今月で畳むというので、常連客などで大賑わい。

1/30(水)
午前中、神田。司法書士と法人化関連打合せ。
ホープさんを腰痛治療で赤坂・元気堂を紹介。
最初だし、目が良くないので付添。
終了後、TBSメディア総研でホープさんの旧スタッフと雑談。そのご、Bizタワーのオイスターバ―でワインと牡蠣、ムール貝、パスタなど。

帰宅してフェイスブックを開いたら、ぼくのページのタイムラインが真っ白。<投稿がありません>と表示されてビックリ。何だこれは!ぼくなりに必死で考えた。①自分の誤動作で消去した、②誰かが外部から削除した、③表示計の不具合、のどれかだろうか。そうはいっても自力で対処するのは無理だ・・・ということで、思い立って旧友会の研修会の太田君(同期入社)にメッセージを送ったら、幸いPCの前にいたらしく、早速リアクションがあり、ああでもないこうでもないと色々手を打ってくれた・・・が、埒が明かず結局3時間半ほどトライたしけど解決せず。ぼくが一番心配していた「外部からの操作」は、「まず考えられない」と彼が言うので、「それなら後は明日にしよう」ということで終了。1時ころ就寝。こんな時間まで起きているなんて、最近ではめずらしい。寝不足になりそう。

1/31(木)
朝、気になって7時にPCを立ち上げたら、何と5時に太田君からメッセージが入っていて「回復してますね」と書いてある。けど、ぼくの端末ではまだタイムラインは何も表示されていない。取りあえず、朝食後、8時にもう一度開いてみたら回復している。彼の家(埼玉)とわが家(町田)で回復に時差があるなんてことがあるのだろうか。何なんだ!
彼は「友人ページのタイムラインが消えてしまいました。こういう経験のある方お知らせください。」と投稿してくれて、それへのリアクションもあったし、“FBお助け隊”なるURLがあって、いくつかの事例が掲載されていることも分かった。
その後、若干のやり取りがあったが、ま、このまま様子を見ましょうということになった。
ネットではなんでも起こりうると思って下さい、というのが彼の意見だ。

気分が落ち着いたので、村上春樹「ノルウェーの森」を読みだす。
10時半、TBS診療所。
昼過ぎに神田。前回のスキーでゴーグルが具合が悪くなったので、予備にひとつ購入。
14時にFBで知り合った石川さんと会う。
夕方帰宅。FBは無事機能していた。

 

前川英樹(マエカワ ヒデキ)プロフィール
1964 年TBS入社 。TBS人生の前半はドラマなど番組制作。42歳の ある日突然メ ディア企画開発部門に異動。ハイビジョン・BS・地デジとい うポストアナログ地上波の「王道」(当時はいばらの道?)を歩く。誰もやってないことが色々出来て面白かった。その後、TBSメディア総研社長。2010 年6月”仕事”終了。でも、ソーシャル・ネットワーク時代のテレビ論への関心は持続している・・・つもり。で、「あやブロ」をとりあえずその<場>にして いる。「あやブロ」での通称?は“せんぱい”。プロフィール写真は40歳頃(30年程前だ)、ドラマのロケ現場。一番の趣味はスキー。ホームゲレンデは戸 隠。

 

 

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