<TV×ソーシャル>⇒新情報空間の日常化⇒TVの可能性
C.テレビへの提言
- 「敷居の高さの調節」と「自分事化」・・・デジタル化とは分散だが、テレビは集中が基本⇒[みんなの“今”]
⇒「何かが起きている」というその<何か>を<その時>みんなが共有する(敷居の高さの調節)=これがテレビの行動規範 - そこから「あなたにとってそれは何なの?」につながる⇒上から目線を低くする=「自分事化」
- 統合GRPを作ろう!
テクノロジーの変化からは逃れられない⇒テレビもネットも!・・・スマホとテレビの連動は 67% ⇒ネット広告効果の測定もテレビと連動するべき。[GRP]は精度の高い(完成された)仕組みなのだから、[GRP]にネットも入れたら?⇒そこから[PDCA]を考える(Plan→Do→Check→Action) - 可処分時間の変化に新市場の可能性がある・・・時間の小ピース化傾向
⇒(分散された)時間に投資すること。ヘビーなゲームより小ピース型が浸透。 - この世界で、物事はデバイス主導だということは変わらない。
- F1,M1よりTeenを重視せよ。テレビ視聴とFBやGメールはもはや当たり前。テレビ番組についてソーシャルメディア空間という疑似茶の間での会話を大事にすべし。
[前川メモ・若干の感想]
- 「地デジは不可避」と言ってきたけど、デジタル化していなければ“こんな議論”の外にいただろう。
全く手前勝手な感想だが、“デジタル化して良かった・・・” - 「(デジタル化による)融合=通信が放送を呑みこむ」というストーリではなく、テレビ×ソーシャルメディア=新情報空間という展開になっている。
- 結局それはテレビ空間の拡張ではなかろうか。
- ますますテレビの制作力(の基にある想像力)が重要=ニュース取材もドラマ、バラエティーも。
- a.「原情報」(世の中に生れたり消えたりしている情報)、b.素材情報(取材された情報)、c.編集情報(分析・解析・解説された情報→番組化)についてテレビの持つ能力の再評価(+常時点検!)というサイクルにおいてソーシャルメディアとどう「相互」に関係するかがポイント。
- 「みんなの“今”」の典型は生中継(例えばスポーツ)・・・ライブ性ともリアルとも同時性ともいうが・・・。マス的時間性が空間の共有を可能にする。そこから公共空間という概念をどのように実体化/あるいは論理化するか。その時のソーシャルメディアとの関係性がメディア論の肝のはずだ。
* テレビ放送用周波数をもっていること(=免許)の意味は何か。それはアドバンテージか。
- 放送における市場と規制の関係
- 新たな情報空間の形成と国家の関係
この論点は残ったままである。
司会、スピーカー、論点設定など民放連として良い企画だった。
前川英樹(マエカワ ヒデキ)プロフィール
1964年TBS入社。TBS人生の前半はドラマなど番組制作。42歳のある日突然メディア企画開発部門に異動。ハイビジョン・BS・地デジというポスト アナログ地上波の「王道」(当時はいばらの道?)を歩く。誰もやってないことが色々出来て面白かった。その後、TBSメディア総研社長。2010年6月” 仕事”終了。でも、ソーシャル・ネットワーク時代のテレビ論への関心は持続している・・・つもり。で、「あやブロ」をとりあえずその<場>にしている。 「あやブロ」での通称?は“せんぱい”。プロフィール写真は40歳頃(30年程前だ)、ドラマのロケ現場。一番の趣味はスキー。ホームゲレンデは戸隠。
コメント
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リアルタイムの放送をテレビで視聴する人が増えることは良いことです。 言うまでもなくこれは「視聴率が上がる」ことを意味します。 &nb…
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