あやぶろ/OLD

テレビの中の人による唯一のテレビ論、メディア論ブログ

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20135/30

パブリックとソーシャル

スピード解決への違和感

 

その違和感。いったいなんなのか?
まず、あまりのスピード解決に、なんか決めつけ(人種とか)があったんでは?というもの。
そして、FBIが公開した映像がマスメディアだけでなくソーシャルネットワークでたくさん共有・拡散されたこと。
「スグ犯人捕まってヨカッタじゃない。ソーシャル捜査ってスゴい!」
と感じるよりも、権力がプライベートに入ってきて、ウェブの自由や自治が失われる閉塞感、モヤモヤ感のほうが大きかったのである。
街頭にバラ撒かれている監視カメラやスマホが蔓延するリアル空間だけでなく、ウェブ空間での自由・自治もこのままでは失われるんではないかという危機感。
それは自由な空間であったはずのウェブ・ソーシャル空間に、パブリック(=世間?)の代表者としての顔をチラつかせながら、ある種の権力を持つ公的機関が入り込んでくる嫌悪感とも言える。

 

 

拡大するパブリック

 

21世紀に生きる我々は、誰もが参政権を持ちパブリックに参加してることになってる。けれど、現実的に自分が権力・為政者と感じることは無い。なにかへの参加意識を持ちたければ、みんなパブリックよりもプライベートでの活動に向かう。
昔も○○ソサエティな、特定の人だけが入会を許される秘密結社的なプライベート・ソサエティがあったんだろうが、いまではもっと一般化してウェブ上だったら同じ趣味同士、身分や財産に関係なく付き合える。
それでも、コミュニティごとに掟があり自治で運営されるのは昔と同じだ。
パブリックのなかに、そんな自治で運営されるウェブコミュニティがたくさんある。
自分はリアルとウェブ空間の関係性をそんな風にイメージしている。

 

 

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