あやぶろ/OLD

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20135/2

ニコニコ超会議の真の目的とは

『1人で来ている、ぼっちな人もたくさんいた。しかし彼らはぼっちかもしれないが、孤独ではなかった。寂しげではあったが、内にこもってはいなかった。

なんたって彼らは、普段からニコニコ動画で同じもの(そして彼らしかみていないもの)を見あっているのだ。コメントだって交換したことがあるかもしれない。

ここには仲間が集っているのだ。』


目から鱗が落ちた。
こんな視点が、感性があったんだ。

 

改めて超会議の情景を思い出した。
会場を埋め尽くした大勢の人たちとの距離感が一気に縮まった。
超会議に参加した10万人の人たち、生放送を視聴した500万人の人たち、こんなとんでもないイベントを実行した運営の人たちがいとおしくなった。

 

聞くところによるとこの超会議は川上会長の超独断(笑)で始まったらしい。
川上会長とは何度かご飯を食べながら話したけれど、話すたびに「この人は天才だ」と思う。混沌とした状況の中で、何が真かを見抜くことができる。一見、大事そうに見える事柄をあっさり捨て去ったりする。誰もがそんなことは枝葉末節だろうと思う事をとても大切にしたりする。しかし後でよく考えてみるとそれがとてつもない正解だったことがわかる。
そんなことがよくあった。ニコ動がなぜ「ニコニコ動画」というタイトルになったのか、なぜニコファーレができたのか、なぜ小沢一郎が生放送するのか、なぜNASAから中継できるのか、なぜ大赤字を出しても超会議を開くのか、それらもその一端だ。

 

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