「カンヌ ライオンズ2013ブックプロジェクト」から<平場論>へ(前川英樹)
「あやブロ」メンバーの河尻君から、“カンヌ ライオンズ 2013ブックプロジェクト”に誘われた。
Yes! といったら当日までFBやメールを通して、上映コンテンツや本にするためのいろんな事前情報が届いた。全部見るのは少々億劫だとも思ったが、「なるほどね、ソーシャルなイベント企画というのはこんな風に進行して行くんだ」というフットワークが感じられて、それはそれで興味をそそられた。
で、当日出かけた。
代官山の蔦屋で6時開会という。
代官山なんて何年振りだろう。
人気スポットだという話では聞いていたが、駅を出てビックリ。かつては渋谷の隣の忘れられたような駅だったのに、凄くイイ感じのエリアになっている。チョットしたタイムスリップ感。
会場のTSUTAYAもかつての紀伊国屋書店のような文化発信力を感じさせる店舗でなかなか魅力的だった。一冊本を買った(「もっと電車よ、まじめに走れ わが短歌史」福島泰樹・角川学芸出版)が、店員の対応も的確で気持ちが良かった。
開会準備中 スクリーン前の後姿が河尻君
イベントは今年のカンヌ・ライオンズ(確か一昨年まではアドバタイズという言葉が入っていて文字通り広告宣伝に関する最大のイベントだった。今でも、大会の基本しそこにあると思われる)の有力作品を上映し、河尻君の解説、ゲストの石井うさぎさんの殆んど同時通訳的コメントなどあり、途中から参加者の発言を交えて3時間ほど。
平場の手作り感のある、そして共通の感覚が漂う、いい企画だった。参加者は約80人。
そうか、こういう人たちが、例えば3.11.の後に、東北にボランティアとしてスッと出かけて行ったのだろうなァ・・・、そういう印象だった。
最後に、「長老」と言われて挨拶。
会場についたら、「前川さんにソファー用意しました」という展開だったので、なんかしゃべらないわけにはいかない。ソファーは楽で良かったけど、後列だったし坐り位置が低くてスクリーンが見えない。上映の時は肘かけに中腰になっていた。上の写真の窓際にソファーが見える、アレ。
・・・とはいえ、お気づかいありがとう。
で、こんなことを話した。
「去年、一昨年と、カンヌライオンズの報告会に参加して、それはそれで面白かった。大きな会場で大手代理店のメンバー(それも大会審査員として参加した人など)の報告を聞いて、大きなトレンドや日本の広告の特色などが分かったし、大会のスケールなども感じられて良かった。
だが、今日のこのイベントの平場感は良い。始まる前に、企画者の河尻君が椅子など運んで設営している。
かつてテレビは映画という縦型構造に対して横型=開かれた場として挑戦した。今、そのテレビはエスタブリッシュになり縦型になってしまった。それに比べるとネット・ソーシャルの世界の方がはるかに横というか水平だ。そこから、新しいクリエイティビティーが生れるとすれば、それが今の希望というものだ。そう思う・・・」
それから、代官山のことも、蔦屋さんのことも。
コメント
ワンセグ全番組タイムシフト視聴は視聴率を下げるのか検証してみた〜ガラポンTV視聴ログより
リアルタイムの放送をテレビで視聴する人が増えることは良いことです。 言うまでもなくこれは「視聴率が上がる」ことを意味します。 &nb…
この記事へのコメントはありません。