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20138/19

『半沢直樹』の視聴率が異例すぎて説明できない件について

あらためて言うまでもないですが、『半沢直樹』の視聴率がぐいぐいです。19.4%→21.8%→22.9%→27.6%→29.0%という推移で大阪編を折り返して東京編になるのでさらにグレードアップしそうな気配です。

 

この推移は二重に異例です。

 

まず、初回以降上がり続けている点。普通、ドラマの視聴率は初回以降一度下がって、最終回に向けて上がっていくか下がっていくかで明暗が分れます。上がり続けるのは異例。おかしい。

 

でも上がり続ける事例は最近ありました。この春のクールのフジテレビ『ラスト♡シンデレラ』。一度だけ下がったのですが、基本上がっていた。それが話題になったので、『半沢直樹』はこれに続く事件ですね。

 

ただ、視聴率の水準が違う。『ラスト♡シンデレラ』は初回13.3%から最終回17.8%という幅でした。『半沢直樹』は第二回以降全部(いまのところ)20%を越えてます。これが二つ目のびっくり。異例なところ。

 

そもそも、2000年代後半は、ドラマが20%越えることがものすごく少なくなりました。今年に入ってのものだと、『ガリレオ』が5回越えたのはさすがですが、あとは『とんび』の最終回のみ。去年なんか、『PRICELESS』が一回、『ドクターX』が二回、それだけです。

 

いや『家政婦のミタ』はすごかったじゃないか、と思うでしょうけど、あれも20%を越えたのは第5回でやっとでした。

 

最初がすでに19%で第二回以降ずっと20%越えというのは、そう考えると考えられない数字です。異例中の異例。非常事態です。

 

東京経済オンラインに演出を手がけた福澤克雄氏のインタビューが載っています。いろいろ考えさせられる内容なのですが、中でも“テレビの常識がいかに適当だったか、マーケティングというものがいかにアテにならないか”というくだりは、なるほどーと感心させられます。前に氏家さんがこのブログで書いて話題になった「テレビがつまらなくなった理由」の記事と呼応するかのようです。

 

そうか、つまり常識やマーケティングにとらわれず作り手がほんとうに作りたいものを作ったからヒットしたんだな。もちろんそれはそうでしょうし、正しいのですが、それでは分析にならない。説明になってない。作り手が作りたいものを作ればみんな20%を越えるならいいけど、そうじゃないですよね。

 

そこで、ここにデータを出します。

 

 

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