ドラマの見逃し視聴、いっそ無料にしてみては?
ところでぼくの中三の娘は、最近ゾンビものに凝っていて、ハリウッド製作の『WALKING DEAD』というドラマにハマっています。土曜日の深夜12時からFOX TVで放送されるのですが、たまに録画し忘れてしまう。でも、大丈夫!『WALKING DEAD』はHuluのラインナップに入っていて、放送の数日後には視聴できます。Huluは月980円の定額制ですから、ひとつ観るたびに300円かかるわけではないです。だから見逃しても安心して追いつけますね。
このやり方、どうですか?やった方がいいと思いませんか?さっき、途中から追いつこうとすると、料金と時間で悩んじゃう、と書きました。悩ませたら、もうダメなんです。なにしろ、驚愕すべき量で押し寄せる情報の洪水の中でぼくたちは暮らしています。一瞬でも悩んだら、情報に押し流されて行動に移らないんですよ。料金で悩ませちゃダメです。
つまり、見逃し視聴は無料で提供しちゃいましょう!そうすべきなんです!
なんてこと言うんだ!せっかく何年もかけて放送後数日で見逃し視聴できるルーティンができ上がりささやかながら黒字化も達成したのに。最新のドラマがいちばん再生されるんだよ!
ごめんなさい。ですよね。でもね、たぶん、無料にした方がトクだと思いますよ。だって視聴率を上げた方がいいわけじゃないですか。あのドラマ、実は面白いらしいよ、へーじゃあ観ようかな、と思った時にすかさず「無料でどうぞ!」とお皿に載せて差し出さないといけない。そこで、えーっと300円で5話分観ると1500円かよ、どうしようかなあ、なんて悩ませたらおしまい。チャンスが消えます。無料なんだ、よし観よう!これで背中を押せます。
そうやって最初から最終回まで見てくれた人をできるだけ増やす。視聴率に表れる。話題になって記事になったりする。そうすると今度は、丸っきり見逃しちゃった人が観たくなったり、観た人が何度でも観たくなったりする。有料はそこからで十分ですよ。見逃し視聴を無料にすると、視聴率にプラスだし、二次使用でもプラスなんです。
こんなことを言うのは、参考にすべき事例があるからです。佐藤秀峰さんという漫画家が『ブラックジャックによろしく』の二次使用を無料にしたら、『新ブラックジャックによろしく』の電子書籍がものすごく売れたそうです。(ここからその記事にジャンプできます。)つまり、無料で読ませることが、最大のプロモーション効果を発揮したわけですね。いろいろ考えさせられますよね。著作権を守るのは、作者のためのはずですが、著作権を解放したら作者のためになったわけです。無闇に守るより、作戦を考えた上で動くべきなのでしょう。
見逃し視聴も、放送後は有料なのだ!と決め込むより、次回以降のプロモーションのためにどんどん無料で観てもらった方がいいんじゃないか。そう言いたいわけです。もちろん、全部そうすべきだとは言いません。『ガリレオ』なんかそうしない方がいい。十分にブランドを確立できているからです。でもそう言えないものは、無料で見せた方が、きっといいはず。
なんてことを書いてて、あれ?各局どうなのかな?と気になってそれぞれのオンデマンドサービスを確認したら、日テレは一部に無料のものがありました。放送中のドラマの最新話に限って無料で視聴できます。さすが日テレ!いちいち戦略的です!でもどうせなら、放送中は全部無料にした方がよくないですか?第一話から見なかった人も、興味を持ってくれたならおもてなししなくっちゃ。
角川アスキー総研の遠藤諭さんが週刊アスキーの連載でこんなことを書いておられました。“テレビが抱える最大の課題は、ウォッチする装置としてのUX(ユーザーエクスペリエンス)が、少しも大げさでなくダメすぎる”これはハードの話ですが、使い勝手がいいか悪いかは、いますごく大事です。テレビっていろんな要素がこの20年くらい進化していません。使いやすいテレビを考える必要があるのだと思います。そういうことを考えるべき時がいま来ています。テレビをもう一度発明するくらいな気持ちで、サービスとしての使い勝手を見直してみませんか。
その第一歩として、見逃し視聴を無料にする。各局のみなさま、ぜひ検討を!あ、そしてドラマ2ール運動もお忘れなく!
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ワンセグ全番組タイムシフト視聴は視聴率を下げるのか検証してみた〜ガラポンTV視聴ログより
リアルタイムの放送をテレビで視聴する人が増えることは良いことです。 言うまでもなくこれは「視聴率が上がる」ことを意味します。 &nb…

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