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20132/18

●【せんぱい日記】“朝焼けの空にゴッホの雲浮けり捨てなばすがしからん祖国そのほか” そして、i-Pad miniだ。(前川英樹)

2/1(金)
フトしたことで、「語る 俳句 短歌」(金子兜太 佐佐木幸綱 藤原書店)をぱらぱらと再読。
1.「語る」
「朝焼けの空にゴッホの雲浮けり捨てなばすがしからん祖国そのほか」佐佐木幸綱
初めて読んだ時、新鮮な衝撃があった。
この歌がいつ詠まれたのか知らない。
しかし、どことなく寺山修司の
「マッチ擦るつかのまの海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや」
の返歌のような印象がある。
どちらも、戦後精神が鋭く織り込まれていて、それは吉本隆明の<私>の優先や「共同幻想論」に通じるのではないかと思われる。「捨てなばすがしからん」あるいは「身捨つるほどの祖国はありや」という、どちらも断言の前に踏みとどまる心情が、かえってその思いを強く感じさせる。
いま、これらの歌をどう読むか、戦後思想の再検証が必要なのだ。

それはそれとして、
「今日までジュゴン明日から虎ふぐのわれか」
「酒止めようかどの本能と遊ぼうか」
「人間に狐ぶつかる春の谷」
「彎曲し火傷し爆心地のマラソン」
などの金子兜太の句や
「さらば象さらば抹香鯨たち酔いて歌えど日は高きかも」
「ウィスキーは割らずに呷れ人は抱け月光は八月の裸身のために」
「満開の桜ずずんと四股を踏みわれは古代の王として立つ」
などの佐佐木幸綱の歌は、こちらの心にドキドキと刺さるようだ。

自室のエアコン不調。ガス屋さんに来てもらう。

2/2(土)
「あやブロ」志村さんポスト“野生とデジタル”
こういうリアクションは楽しい。下は志村さんポストの写真。

スクリーンショット 2013-02-05 12.28.39無個性なレンガを積み重ねると、個性ある建物が完成する
(コッツウォルズのレンガ塀)

そういえば、ロンドンからコッツウォルズに一泊旅行したことがある。
古いイングランドの景観が残されていて、多分元領主のものだったであろう館がホテルなっていた。風情はあるが、曲がりくねった廊下といくつもの階段、だだっ広いリビング、猫足のバスタブ。効率とは程遠い宿だった。とはいえ、それはそれとして滅多に味わえない経験で、良い旅だった。近くの田舎屋風レストランの夕食はフィッシュ・アンド・チップスとビール。
そのときの写真があるはずだが見つからない。整理が悪いままどこかにもぐっているのだろうか。アナログの欠陥か?で、その時コッツウォルズの土産物屋で買った絵葉書
2.ロンドン郊外絵葉書

3.ロンドか郊外・絵葉書

2/4(月)
戸隠行き。今回も、村上ホープさん、掛川さんと一緒。
長野についたら、何とこの季節に雨だ!
明日はゲレンデを諦めて中社の蕎麦屋で半日過ごすことになるのかなァ・・・。

2/5(火)

朝、なんと晴れている!
4.戸隠の朝
5.My Ski

板を出してWAXをかける。
FISCHER RC4 RACE RC 良い板だ。
5シーズン履いた。来シーズンは買い替えだ。
6.樅の木山荘・食堂のディジー
食堂の花がシクラメンからデイジーに変わっていて、なんとなく春か?

出る前に腰痛治療中のホープさんにテーピング。
ゲレンデに陽射しがあって、望外の楽しいスキーになった。
51シーズン目のホープさん、前回に比べると圧倒的に良い滑りだ。自然体で背筋が伸びている。
眼も良くないのだが、心眼で滑っているのだろう。
7.ホープさんと掛川さん

ホープさんと掛川さん 休憩中

2/6(水)
曇天から雪。
ホープさん欠場。
昼で切り上げて、「ヒマラヤの詩」でネパールカレーとワイン。
時間がゆっくり過ぎていく。

2/7(木)
午前中 濃霧。
足探りで軽く滑って今回は終了。
夕方帰宅

2/8(金)
TBSメディア総研「岡本勉強会」。
終わって、元気堂の整体マッサージさん二人!!が明日誕生日だというので、お祝いにトップスのケーキを進呈。お世話になってます。

村上春樹「1973年のビン・ボール」読了。
村上春樹が誰かの世界・文体と通じていると思っていたのだけど、黒井千次だった。シュールにしてリリカル。黒井千次の方が硬質で透明、村上春樹は柔軟で多様、という感じかな。
そのうち村上春樹は黒井千次の「一日柵の中」のような老いの世界を作品にするのだろうか。それにしても、村上、黒井だけでなく筒井康隆もそうだし、山田風太郎や小松左京など、ぼくの好きな作家はどこかシュールだ。リアリズムは堀田善衛くらいか・・・、堀田善衛もリアルというより歴史を遊んでいる感じがする。

2/9(土)
相変わらず、エアコン不調。

2/10(日)
民放連が編纂中の「地デジの歴史」の原稿を監修。校正原稿書き。修正は少ないが、どうしてそう直すのかの理由・背景をかなり丁寧に書き込む。

2/11(月)
民放連の原稿に加え、「ネット・モバイル時代の放送」を知人に進呈する挨拶状や、京都で入院中の小学校以来の友人の近況をクラス会幹事に知らせる手紙書きなど。

2/12(火)
TBS旧友会のICT研修会。
i-Pad Miniを購入。Wi-Fiの無線装置も。

2/13(水)
Am.9:00.からPm14:30.まで、昼の1時間を除いて、i-Padの基本を電話で太田君(同期のエンジニア)から教わる。BUFFALO(Wi-Fi無線ルーター)の接続、apple-IDの取得、Face time(テレビ電話機能)の使い方など。
・・・・・疲れた・・・・・。
8.i-Pad -mini

2/14(木)
銀座アップルストアー。
i-Pad miniのカバーとデジカメのメモリーから写真を取り込むUSB購入。
Wi-Fiのことなど相談。
アップルストアーに入るのは初めてだけど、独特の雰囲気がある。店というハードのデザインではなく、その店の空気がデザインされている。
スタッフはここで仕事をしていることがプライドになっているらしい。そういう感じがする。

その後、赤坂経由で吉祥寺。
体のメンテ。
「前川さんは筋肉の質が良い。親からとても良い財産をもらったんですね。」と言われる。
最近、自分でも「メンタルもフィジカルも、親からもらったものに何も付け加えていないままここまで来たんだから、親には感謝だな」と思うことがある。以前は、自分の親は早くにいなくなってしまって、何も残してくれなかったじゃないか、と思ったものだったのに・・・。

吉祥寺でイタ飯。

2/15(金)
午前中銀行など用事があり、久しぶりに駅まで歩く。
少し二日酔い気味だったので良いリカバー。
午後、JCOMとEPSONに、PCのネット関係の不調について相談。時間がかかるけど、どちらも親切丁寧な対応だ。こういうところは凄く良くなっている。
一応対策措置を講じたので明日から様子見。

前川英樹(マエカワ ヒデキ)プロフィール
1964 年TBS入社 。TBS人生の前半はドラマなど番組制作。42歳の ある日突然メ ディア企画開発部門に異動。ハイビジョン・BS・地デジとい うポストアナログ地上波の「王道」(当時はいばらの道?)を歩く。誰もやってないことが色々出来て面白かった。その後、TBSメディア総研社長。2010 年6月”仕事”終了。でも、ソーシャル・ネットワーク時代のテレビ論への関心は持続している・・・つもり。で、「あやブロ」をとりあえずその<場>にして いる。「あやブロ」での通称?は“せんぱい”。プロフィール写真は40歳頃(30年程前だ)、ドラマのロケ現場。一番の趣味はスキー。ホームゲレンデは戸 隠。

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