テレビもネットも伝送路のひとつに過ぎない・・・のかな?
何しろ、いまや高齢者でさえスマホを持っています。タブレットほしいんだけど、と普通にお年寄りが言ったりもします。何でもかんでも手元で見ることができる。PCよりとっつきやすく、ケータイより多様なことができる。そんな中にテレビの番組も入れていかないと、便利じゃないね、と受け止められかねない。サービス企業として、そんな状況の中で何をすればいいか、その答えのひとつが無料配信なのではないでしょうか。
そんなことを考えていたところに、Facebookのウォールでスカパーの今年の社長年頭訓示が流れてきました。皆さんちょっと読んでみるといいと思います。(スカパーJSATホールディングス「弊社社長の年頭訓示について」)
並々ならぬ危機感と決意を感じさせる内容です。そしてここに書かれていることこそ、“メディア・サービス企業として”の姿勢だなあと思いました。生き残るのは「コンテンツ」と「サービス」であり、流通経路は盤石ということはありえない。これをスカパーのトップが言ってのけるのはすごい迫力です。そしてこれまでのメディア企業は“流通経路”を軸に成り立っているわけで、すべてのメディアにとって共有すべき話ではないでしょうか。
なんていうヘビーなムードで語ってばかりもつまらないので、明るく軽く受け止めれば、番組との接点をこれまでの枠にとらわれずに考えるのは、面白いことではないでしょうか。ポイントとなるのは、ユーザー目線。何もしなくてもテレビをつけてくれる”視聴者”ではなく、スマホを片手に情報洪水の中で生活するユーザーの目線で、テレビだネットだの垣根を越えて何を“サービス”できるか。テレビがテレビをはみだしてまた面白くなっていきそうです。
境 治 プロフィール
フリーランスのコピーライターとして長年活動したのち、映像製作会社ロボット経営企画室長・広告代理店ビデオプロモーション企画推進部長を経て再びフリーランスに。2011年7月に『テレビは生き残れるのか』を出版。
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コメント
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