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20139/30

10.1「あやぶろナイト」に向けて

SONY DSCBBCのセッション@アドテック・ロンドンから

 

明日10/1、あやぶろナイトが開かれる。テーマは「テレビの未来」。
「テレビ」の未来なのか、「テレビ局」の未来なのか?いずれにせよ、テレビが置かれてる状況が変化してるのは確かだ。
とりあえず、議論の下敷きになりそうな状況データをまとめてみた。

 

 

 

10年後の人口構成

 

日本の現在の人口は世界10位。1.2億人。アメリカやイギリスと比べると、若年層が少ない。アメリカも10年前はやや若年層が少ない形をしていたが、この10年でかなり10-20代が増えている。戦後生まれの「ブーマー」世代とほぼ同じ数。(図①参照)
図②は、日本の2020年の人口構成。東京オリンピック(世界的なスポーツ大会ww)の年。
2013年はテレビ60周年と家庭用ゲーム機30周年である。家庭用ゲーム機市場は、スマートフォンやクラウドの影響をモロに受け始めている。テレビはそうでもない。
10年後はどうか。
2020年の人口構成を見ながら思いつくのは、次の2点。(図②参照)
①70代(つまり、いまの60代)も普通にスマートフォンを使いこなすのではないか。
②10代の部屋に2台目のテレビはあるのか?(ココでも触れたが、イギリスで自分の部屋にテレビを持ってる子供は52%。これは10年前より17%減った)
つまり、デジタル・シニアやキッズは視聴率の枠組みからどんどんこぼれ落ちるのではないか。
また、この人口減社会で、移民政策がどうなるのか。もし、日本に移民が増えたとして、マスメディアの役割ってどう変わるのだろう。

 

志村2図①:日本・アメリカ・イギリスの人口構成

 

志村3図②:2020年、日本の人口ピラミッド

 

 

 

スクリーンとデリバリー

 

日本のケータイ契約数は、現在1億3,400万件。1年間でケータイは4,000万台売れる。
スマートフォンはいま売れてるケータイの70%を占め、総契約数1億3,400万件のうち40%がスマートフォン利用である。(MM総研などより)
テレビは、昨年度650万台売れた。ネット接続テレビ(=スマートテレビ)はそのうち約50%。
JEITAがネット接続テレビの台数をカウントし始めたのは2011年から。先月までの2年半ちょっとで、ネット接続テレビは1,600万台出回った。
この数字を年間2,000万台以上出荷されるスマートフォンと比べてどう捉えるか。
ネット・デリバリーが少ないスクリーン。企業と消費者では、印象が違うだろう。

 

 

 

 

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