あやぶろ／ＯＬＤ

【展望】
今回の“Treasure Box Japan”は、フォーマットだけでなく、日本のクリエイティブの質の高さや豊富さ、そして国としてのプレゼンスをこれまで以上に示すことができ、期待以上の大成功であったというのが我々関係者の実感である。これは、手前味噌な自画自賛ではなく、多数の世界中の関係者から高い評価を博した事による（本音を遠慮なく言う海外の関係者達からも、否定的、懐疑的意見は未だに頂戴していない）。これだけの活動は、一社単独では成し得ず、放送各局の連携と政府の後押しがあってこそ実現できる。TBSも、第１弾時の映像制作や、今回も海外プレス戦略を中心としたアドバイスや作業などに尽力したが、前回幹事局のテレビ朝日、今回幹事局の日本テレビの負担は突出して大きく、幹事局の多大なる貢献があっての成功であることは間違いない。前回、そして今回の成功を受け、“Treasure Box Japan”の認知度も上がってきた感がある。更に知名度を定着させたいところだが、「手弁当」では賄いきれなくなってきており、今後の継続には課題も残る。また本当の成果は、このイベントをきっかけに、各局の商談がどれだけ成立するか（フォーマット契約が締結出来、各国版が制作されるか）という、今後の動向にかかっている。この“Treasure Box Japan”がきっかけで、これまで以上に各局が切磋琢磨することで、新たな「日本発世界のヒット作」が一つでも多く誕生することを願うと共に、これまで数多くの実績を持つTBSも、新たな成功例を実現するべく、一層精進しなければと思うのである。

【備考】
TBSコンテンツの海外輸出に関しては、下記の「海外番販」公式サイトで最新情報を国内外に向け発信している：
＜TBSオンライン・カタログ＞　http://www.tbs.co.jp/eng/programsales/index.html
※    “Treasure Box Japan”詳細は：
http://www.tbs.co.jp/eng/programsales/news/jp2013032816.html
http://www.tbs.co.jp/eng/programsales/news/jp2013040818.html
＜TBS海外番販公式Facebook＞ http://www.facebook.com/tbs.intl.sales
※    “Treasure Box Japan”当日の模様は４月８日に写真満載で投稿。
＜TBS海外番販公式Twitter＞　https://twitter.com/TBS_prosales

※１ 「（番組）フォーマット」「フォーマット番販」とは：
クイズやバラエティー番組などのコンセプトや制作ノウハウを総じて「番組フォーマット」と言う。これらをパッケージ化して販売することを一般的に「フォーマット番販」と言い、これらに基づいて購入先が現地キャスト等で、現地（各国）版を制作することを狙う。日本の番組フォーマットは、独創性やクリエイティブの高さから「ジャパニーズ・フォーマット」として世界からも一目置かれている。TBSは世界の大手に先んじてこの販売方法を手掛けた「世界的老舗」。’80年代半ばに『わくわく動物ランド』を韓国に販売したのを皮切りに、これまでに米Bellon Entertainment社と共同で、世界約160ヶ国で200種類近く、数千話に及ぶ「フォーマット番販」によるTBS番組の各国版制作を実現しており、各国で国民的人気を博した（博している）番組も多数。代表作には『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』の「面白ビデオコーナー」のフォーマットや、『しあわせ家族計画』、『ブレインサバイバー』、販売実績が150ヶ国をそれぞれ超えた『風雲！たけし城』や『SASUKE』などがある。