あやぶろ

多彩な書き手が、テレビ論、メディア論をつなぎます。

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20136/7

すべてはテレビ番組をもっともっと視てほしいから。ガラポンがやってること。

スマートフォン遠隔視聴ができるワンセグ8チャンネル全番組録画機「ガラポンTV」を生み出したガラポン株式会社の保田と申します。

私は「テレビ番組は面白い」と思ってます。

超、テレビ番組を愛しています。

でも、なかなか放送時間に合わせてテレビの前にいることができなかったり、そもそもテレビの前にいる時間が作れなかったりします。
これって私だけでなく、会社で働く大多数の成人男性がそうなんではないかなと思います。
家のテレビの前に居られる時間は、朝の出社前と帰宅後の数時間だけです。

私は、もっともっと沢山のテレビ番組を視たいです。
録画する、オンデマンドサイトを利用する、動画サイトを漁る・・・、
数々の方法がありますが、私はいつでもどこでも自分の好きなテレビ番組を気軽に簡単にスマートフォンで視たいと考えました。

そのために存在するのがワンセグ放送のはずです。
ただ、移動中に安定的に放送波を受信し続けるのは困難で、録画したとしても、録画中に地下鉄に乗れば録画失敗してしまいます。
あと、放送スケジュールに合わせるのさえ、仕事や家族をテレビ番組視聴より優先せざるを得ないビジネスパーソンには難しいことも多いです。

「それでも、テレビ番組をもっと視たい。」

そう考えた私は仲間とスマートフォン遠隔視聴ができるワンセグ8チャンネル全番組録画機「ガラポンTV」を作りました。

「作りました。」と書きましたが、これは、なかなか骨が折れる仕事でした。
3年程前に「ガラポンTVを作るため」に会社を作りまして、ベンチャーで録画機を作る大変さと初期投資の大きさに辟易しながら、出資を募り、色々な方々に助けていただきながら、製品として初号機、弐号機、参号機を作って参りました。製品の世代を新たにする度に会社の資金が極限まで少なくなるので、経営者としては生きた心地がしません(笑)。
作るのに失敗したら終わり、売れなかったら終わりです。
まさに七転八倒しながら改良を重ねて参りました。
(ちなみに社員は現在4名です。私もソフトウェア開発したりしてます。会社設立時から今までずっと満身創痍です。勿論これからも。)

さて、そんなこんなで最新版のガラポンTV参号機を2013年3月末に販売開始しました。
幸いなことに、購入していただいた方々には大変なご好評をいただいております。
しかしながら、圧倒的大多数の未購入者の方には「ガラポンTVがあったら便利だろうけど、そんなにテレビ視ないし、その割には値段が高すぎる」という理由で不要と判断されてしまっているのが現状です。

現状の打開策は「テレビ番組は面白いから視ないのは損だ」と沢山の人に実感してもらうことだと思っています。
なので、面白い番組の発見に繋がるような検索やソーシャルに力を入れています。
現代社会では生活や価値観が多様化していて学校や職場で同じ番組の話題で盛り上がることが少なくなりました。
でも、テレビ番組の話で盛り上がるのは楽しいものです。そんなコミュニティ的なものを作れたらいいなと思ってます。
趣味が合うなと思ってる人がオススメする番組を視てみたら、やっぱり面白かった。
そんな体験を作っていきます。

さて、この度、現状のガラポンTVの利用実態を定期的に調査し、私たちの思いと利用実態の乖離がないかを確認すべく、
5月末から1週間かけてガラポンTV参号機の利用者様にアンケート調査を実施しました。
(ガラポンTV利用者のみ対象。謝礼なし任意回答。有効回答者数175名。30~50代男性が92%。)

アンケート結果の詳細については弊社サイトに掲載しております。
当記事では業界関係者様中心であろう”あやとりブログ”の読者層を想定して、ポイントをピックアップして触れたいと思います。

まず「テレビの前にいない時にも、ガラポンTVを使ってテレビ番組を視聴している」という利用実態が明らかになりました。

スクリーンショット 2014-07-06 19.28.28

テレビの前にいない時間はテレビ番組を視ることができなかった従来に比べて、ガラポンTVを利用することで、テレビ番組の視聴機会の増大には貢献できていることが裏付けされたと思います。

次に「ガラポンTVの購入前にどの位リアルタイム放送でテレビを視ていたか?」という質問に対しては、実に18%のもの人が「全く視聴していなかった」と回答しました。
また、ガラポンTVを使い始めてリアルタイム放送(視聴手段問わず、ガラポンTVの録画中番組の追っかけ再生含む)を視聴する時間が増えた人が30%(変化なしは46%)という結果が出ました。
圧倒的に増えた人が大多数という結果ではないのですが、これらの結果を踏まえると、必ずしも「全番組録画によるタイムシフト視聴&プレイスシフト視聴」が「リアルタイム放送」から人の時間を奪うだけのものでもなさそうだ、という感触を得ました。

ガラポンTV購入前と購入後で、可処分時間の使い道がどう変化したかに着目した設問では、
51%の人が、ガラポンTVを使い始めて「ガラポン以外の録画機(レコーダー)」で録画番組を視聴する時間が減ったと回答しました。
他には、動画系サービス&エンターテインメント系サービスに費やしていた可処分時間がガラポンTV利用時間に置き換えられている模様です。
一方、メールやソーシャルネットワークなどコミュニケーションしたり、生活に費やす時間は大きな変化はありませんでした。
このことから、動画&エンターテイメント系分野では、テレビ番組の魅力は相当高く、テレビ番組がいつでもどこでも視ることのできる環境さえあれば視聴されるのだということが分かります。

また、「録画機」というと「CM飛ばし」とセットで語られることも多いので、そのための設問「ガラポンTVで視聴する際、CMはスキップしますか?」も用意しました。
結果「必ずCMを飛ばす」と回答した人は18%で、その他の方は「スマホではスキップしない(※)」、「操作ができない/面倒くさい時には視聴する」、「興味があれば視聴する」など、視聴姿勢が積極的/非積極的はありますが、何かしらの理由でCMを視聴することもあるということも分かりました。

※現状、スマホのガラポンTV動画再生プレイヤーは秒数指定飛ばしボタンがなくタイムライン上のバーを絶妙にスライドさせなくてはならない。

私たちガラポンは、既存のテレビビジネス生態系を壊すつもりはなく、今まで注目されてこなかったワンセグテレビ番組視聴市場を創出し、成果を上げ、そこで得た収益をテレビ業界に還元し、テレビ業界をさらに活性化&発展させることを至上命題にしています。
ガラポンTVはテレビの画面を奪い合うサービスではありません。ガラポンTVで録画した番組を視聴するのはスマートフォンやパソコンの画面上です。
テレビが今まで視られてこなかった時間や場所でテレビ番組を視聴させる、全く新しい概念で生み出された機器がガラポンTVです。

今回はアンケート調査でしたが、視聴行動の分析調査、モバイル番組視聴における新たな広告手法の開発、特定番組/CM視聴者を対象にしたアンケート調査など、ワンセグテレビ番組視聴市場を創造すべくテレビ局様、広告代理店様、広告主様、番組出演者/制作者様と協力させていただきながら、取り組んで参りたいと思いますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 

保田歩(やすだあゆむ)プロフィール
ガラポン株式会社 代表取締役社長。
システム開発会社SE、アパレル事業創業と売却、ヤフー株式会社新規事業企画を経て、2010年3月ガラポン株式会社を創業。高校生から数年間テレビ断ち生活を送った反動からか今では無類のテレビ好き。2001年慶応義塾大学卒。(Twitter:garapon_ayumu)
http://garapon.tv

ご意見やご質問等は下記よりご連絡ください。

https://garapontv.sakura.ne.jp/query/index.php

 

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