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20139/27

ロンドン2013諸々メモ(志村一隆)

イギリスのテレビ・ニュース

志村3

 

イギリスの民放テレビ「ITV」の朝7時からのニュース「Daybreak」。日本のテレビと比べると、ずいぶんくだけてる。そもそも机が無い。
肘を背もたれに乗せて話たり、新聞も乱雑にテーブルに置かれたまま。
朝8時から、Channel5の討論番組「The Wright Stuff」。視聴者からのツイッターを画面に表示してた。
イギリスは「放送」が強い国。その点で日本に似ている。違いは、広告放送よりペイテレビのほうの市場規模が大きいこと。そもそも、ヨーロッパで広告放送のほうが大きい国はイタリアだけである。
ITVやChannel5に入る広告は、家具屋さんばかりだった。サッカー中継のときだけ、車メーカーやビールなどのナショナルクライアントが入っていた。
ロンドンでテレビを見ながら、日本の「広告収入でインフラとコンテンツ制作を賄うビジネスを成り立たせる」というメディア市場・政策のグランドデザインは再考すべき時期ではないか?と改めて思った。
あやぶろナイトで議論してはどうだろう。

 

 

 

電器屋さん

志村4

 

ロンドンの電器屋さん「Cury’s」。
サムスンのスマートテレビが1,349ポンド(約23万円)。BTのYouviewチューナーは199.99ポンド。DVDプレイヤーは50ポンド前後。
スマートテレビには、Freeviewのチューナーが内蔵されてる。

 

 

 

Spotify

 

スウェーデンの音楽配信サイト。Ad:techでセッションがあった。アメリカの音楽配信「Pandora」のヨーロッパ版。ただ、Spotifyは月額4.99ドルのサブスクリプションモデル。
iTunesでもSpotifyでもYouTubeでもそうだけど「プレイ・リスト」を作れる。セレンディピティ感が欲しかったら「シャッフル」機能を使う。
我々はこの「オンデマンド文化」にもう10年以上慣れ親しんでる。
テレビはそのなかで「時間編成」こそ「テレビ」であると言い張る。もちろん、言い張ってもいい。みんながそれを受け入れないのだったら、市場から撤退される。ところが、テレビの場合その作用が働かない。
メディアとビジネスの交叉点があるかないか?どこにあるのか?というテーマは以前、前川センパイが指摘していた。
誰も「Spotify」を「ラジオ」とは呼ばない。「音楽」を聞くという意味では同じサービスなのに。
映像はどうだろうか。
映像も音楽と同じ方向性にあるんだろう。
これもあやぶろナイト「テレビの未来」のテーマになるんじゃないか。

 

 

 

 

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