「英国のテレビは面白い!」プラスの生態圏とネットメディア化
—ライバル間の競争で面白みを高める
ITVも「オリジナル」な、あるいは話題性のある小説などをドラマ化した新作の制作には力を入れており、例えば日曜日の午後9時というゴールデンタイムを狙って、実力派俳優、脚本家、演出家を使い、お金をかけた番組のシリーズを放送する。対抗してBBCも同日の同時間に主力ドラマをぶつけてくる。BBCとITVのライバルとしての競争は、ITV発足の1950年代半ばからずっと続いている。
BBCとITVのどちらが勝ったかを判断するときの数字は、主要テレビ局が作った「バーブ」(Barb, Broadcasters’ Audience Research Board=放送局視聴者調査委員会)が計測した、視聴者数と視聴占有率による。この調査に参加する世帯のテレビの上に計測ボックスがあり、視聴情報を収集する。
視聴占有率とは、計測時にテレビのスイッチをつけていた世帯の中で、ある番組にチャンネルを合わせていた世帯の割合だ。
例えば「BBCのxxxという番組は、視聴者数が500万人、占有率はxx%」など。後に説明する「タイムシフト・チャンネル」(時間をずらして放送するチャンネル)や、オンデマンド・サービス、同じ番組を高品位画質で放送するチャンネルの登場で、一つの番組の視聴者数が後で増える場合もある。
この数字は翌日の新聞で報道される。
BBCには広告主がつかないが、視聴者数や占有率の上下でその番組の1つの評価が出る。視聴者数が極度に低かった場合、視聴者が支払う受信料が十分に有効に使われなかったことになる。このため、BBCにとっても視聴者数を増やすことは非常に大きな使命となる。
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